米国(2020年3月17日)
新型コロナウイルスの蔓延により、どの企業も、経営上、困難な局面を迎えております。本記事では、如何にしてそのような局面を切り抜けるかについてポイントを俯瞰的に解説しております。
キャッシュフロー予測の修正:前提事実、ビジネスプラン等を現在直面している新型コロナウイルス問題を反映したものに修正したうえで、この先数か月間の予測について、最良及び最悪のシナリオを想定したものへと修正することが重要です。仮に最悪のシナリオが想定され、企業の再建が必須となるのであれば、できる限り早期に再建のための措置をとるべきです。そして、弁護士を含む専門家に早期に相談をすることで、金融機関からの信用の維持にもつながると考えられます。
新規の財務上・事業上の計画の策定:新型コロナウイルスにより引き起こされた状況を踏まえて、新規の財務上・事業上の計画を策定することが必要となります。この計画で重要となってくるのは、運転資金の確保、既存の貸付契約等の分析(債務不履行に陥る可能性はないか)、追加融資のために担保に差し入れることのできる物件の調査、弁護士を含む専門家への相談が挙げられます。また、権利の不行使、契約の修正、弁済期の延長、信用枠の拡大等を交渉するという手立ても考えられます。
既存の資金調達が持続不可になった場合:早急に、弁護士等の専門家に相談をし、差し迫った債務不履行の危機に対処することが必要です。