出版物

新型コロナウイルスとサプライチェーン

April 2020
地域: 欧州
全てを読む

英国(2020年4月16日)

新型コロナウイルスの問題が叫ばれるようになってから既に数か月が経つ中、現在におきましても収束の糸 口すら見いだすことができておりません。むしろ、東京オリンピックの延期をはじめ、日本のみならず海外 におきましても混乱が拡大する様相を呈しています。

このような新型コロナウイルスによる混乱を受けて、Squire Patton Boggsの海外オフィスの弁護士が、新型 コロナウイルスに関連する法的問題及び対応方法をテーマに本記事を作成致しましたので、下記にあるURL をご参照ください。この英文記事につきまして、東京オフィスの弁護士による日本語要約も併せて作成して おりますので、新型コロナウイルス問題への対応をご検討頂く際にご参照頂ければと存じます。また、新型 コロナウイルス問題に関するご相談、本記事の内容についてご不明点、ご質問がございましたら、東京オフ ィスの担当弁護士までご連絡頂ければ幸いです。こちらの記事及び要約を通じまして、少しでもクライアン トの皆様のお役に立つべく、こらからも情報発信をさせていただく所存でございますのでお気軽にご相談く ださい。

スクワイヤ外国法共同事業法律事務所

COVID-19 and the Supply Chain
新型コロナウイルスとサプライチェーン
英国(2020年4月16日)

新型コロナウイルスにより様々な情勢が目まぐるしく変化している中、本記事では、クライアントが見逃しがちな代替調達、 サプライチェーンの可視性、コンプライアンス、契約における不可抗力と重大な悪影響(MAC)の条項および財政支援の各領 域において重要な考慮事項をいくつか検討します。特に(1)供給者(および顧客)との合意、交渉および潜在的な紛争、(2) 資金調達およびストラクチャリングの取り決め、そして(3)適用される法令の遵守の観点が重要であると考えられます。

  • 代替調達―グローバルな供給ネットワークの緊張が高まる中で、特定の生産者には、品切れを回避して需要を満たすため に、工業製品および消費者製品の生産において代替の材料、部品、原料を調達するよう圧力がかかります。このような状況 に対応するために、以下の措置が望まれます。

1. 契約書については、商品の納品、所有権の移転や危険負担についての条項や、エンドユーザーの製品が所定の契約の下で 供給される商品の品質または仕様に関する基準を満たさない場合に、どの程度の法的責任(保証請求を含む)または契約 解除が発生するかを確認検討すること。

2. 保険については、材料不足や代替品の調達に起因する事業中断や製造物責任のリスクから保護されるために十分な補償内 容となっているかを確認すること。

 

  • サプライチェーンの可視性―サプライチェーンのマッピングや供給者に対する審査や監査等を通して、継続的なサプライ チェーンの可視性を確保することは、商品の流れを維持し、リスクを管理および軽減する上で非常に重要です。従って、サ プライチェーンの可視性を高めるために、企業は以下の点を検討する必要があります。

1. 顧客と供給者間で、想定する基準(これは、サプライチェーンの混乱に対するリスク管理を規定し、潜在的には、内部プ ロセスの監査や契約上の介入権等の要素を伴うものです)に関する行為規範に合意し、実施すること。

2. 製造物責任に関するリスクが、新規のまたは修正された契約でカバーされていることを確認すること。 上記以外の詳細については、本記事をご覧ください。

COVID-19 and the Supply Chain